2011年08月09日

絵本でレッスン3 「がたんごとん がたんごとん」安西水丸

がたんごとんがたんごとんがたんごとんがたんごとん
作・絵:安西 水丸 / 出版社:福音館書店絵本ナビ


この絵本を出すと「知ってる〜!」「幼稚園にある〜!」という生徒さんが多いです。定番中の定番絵本なのだと思います。

真っ黒い機関車が、がたんごとん…がたんごとん…とやってきます。
「のせてくださーい」
と、ほ乳瓶が待っています。

機関車はほ乳瓶を乗せて走り出すと、今度はコップとスプーンが、りんごとバナナが待っていて「のせてくださ〜い」

こうして、機関車は次々お客様を乗せて、終点まで走ります。

「終点でーす」
みんな降りて、機関車は がたんごとん…がたんごとん…と帰って行きます。

シンプルなお話。
レッスンで使うときも至ってシンプルです。

がたんごとん…と聞こえる機関車が走っている事をイメージさせるフレーズ(しゅっしゅっぽっぽ…という感じのフレーズ)をピアノで弾き続けるだけ、それだけです。

それだけなんですが、その中に
発車と停車の時のテンポの変化(アッチェレランドとリタルダンド)をつけ、
発車の前には「ぽっぽー」と、汽笛の音もピアノで入れます。

お客様が増えてきた時には重さを感じさせるタッチで、終点でみんなを降ろした後は軽やかに走るように、そして、最後は機関車が遠く走り去る感じでだんだん小さく… 

たったこれだけなのに、みんな集中して、目がきらきらしてきます。
絵本ってすごいですね。
いつものように、最後のページの終止感もばっちりです。

「面白いですね!」とおっしゃって下さるお母様も多いです。
至ってシンプル、それがいいのかもしれません。

このブログに書くために調べていたら…
「がたんごとん がたんごとん ざぶんざぶん」という
なんと23年ぶりという「がたんごとん がたんごとん」の続編を見つけてしまいました!

これは注文しなきゃ。夏の間に、使わなくっちゃ!
みんな〜 この夏中に、ざぶんざぶんも行きますよ〜!

ps:
「がたんごとん がたんごとん ざぶんざぶん」は、現在どこも品切れ、探して探して中古で注文しました!
posted by kaorico at 00:23| 絵本でレッスン

2011年07月09日

絵本でレッスン2「あめふり」まついのりこ

最近本屋さんで「これは使える!」と思い、速攻で購入したきた絵本です。

あめふり 改訂版あめふり 改訂版
作・絵:まつい のりこ / 出版社:偕成社絵本ナビ


この絵本を買ったのは梅雨の最中。
雨が降ったらレッスンで使おう♪と思ったのに、こういう時に限って雨が降りません。
一昨日やっと降ったので、初めてレッスンに登場させました。
これがとても楽しかった!!


この絵本では、最後のページにしか “ことば” が出てきません。
雨がぽつ、ぽつ、と降ってきて、空を見上げるニワトリのおかあさん。
だんだん強くなってきて、ちょっと楽しそうなカエルの親子。
もっといっぱい降ってきて、落ちてきた雷に慌てるヘビ。

やがてまた小降りになってきた空を、キノコの下で雨宿りしていたアリが見上げます。
そして雨は上がり、おてんきになってお話は終わります。


一昨日は、生徒さんのタイコと私のピアノで即興しながらこの絵本を読みました。
昨日は、生徒さんと ふたりでピアノに並んで、一緒に即興しました。
毎回、違う音楽が生まれます。それはとてもわくわくする事です。


小さな子ども達は、先生や、大きなお兄さん お姉さん達みたいに、お指をたくさん使って弾いてみたいのです。
でも、教本の曲の音符はまだそんなに多くはありません。
いっぱい弾きたくて お姉さんの真似をして弾いていると(いたずら弾きと思われて)「ご本の曲を弾きましょう」と言われてしまいます。

大きな音も出してみたいな!と思って、ピアノの鍵盤をバーン!と叩いてみたら「こらこら、乱暴はいけません」と言われてしまいます。
でも、音は出してみたい。いっぱいいっぱい、音を出してみたい。


「あめふり」を前に置いたら…
大雨のページで、いっぱい音を出してみたらいいのです。
思う存分、いっぱい。ピアノのどこを弾いたって構わない。
いたずらではない、立派な “ご本の曲” です。

カミナリが落ちたら、両手でババン!!と大きな音に挑戦してみたらいいのです。
ヘビが逃げちゃうくらいの雷だもの、思いっきり鳴らしたらいいのです。
それは “乱暴” ではなくて、“表現” 以外の何ものでもありません。


感心な事に、たくさんたくさん音が出してみたくて たまらない子ども達も、ぽつ、ぽつと一粒一粒の雨が落ちているページでは、誰もたくさんの音は出しません。
ちいさなお指で、ちいさな音を、ちょっとだけ響かせてくれます。

こういう感性を大切にしたい。
表現しようとする気持ちを、育てたい。
そう思います。

京都はもう梅雨が明けたので、あまり雨の日はないかもしれないけれど…
夕立もあるだろうし「雨、降ってほしいから あめふりの絵本読もうか!」と誘ってもいいし、またみんなと音で読みたいと思います。


まついのりこさんの、ホントに素敵な絵本「あめふり」
ブクログにも入れました。
http://booklog.jp/users/usagisennsei/archives/4031024304
posted by kaorico at 12:13| 絵本でレッスン

2011年06月29日

絵本でレッスン1「くつくつあるけ」林明子

最初のご紹介は、大好きな林明子さんの絵本「くつくつあるけ」です。

くつくつあるけくつくつあるけ
作・絵:林 明子 / 出版社:福音館書店絵本ナビ

(絵本ナビで試し読みもできます)

リトミックのレッスンの中で、4分音符を “いぬさん”、8分音符を “ねずみさん”、2分音符を “ぞうさん” などに例えてリズムの学習をすることがありますが、この絵本でも “くつくつ” が

ぱた、ぱた、と歩く → 4分音符
ぱたぱたぱたぱた… と走る → 8分音符
ぴょ〜ん!と飛ぶ → 2分音符 

という形で様々なリズムを体験しながら、読み進める事ができます。

走るスペースがあれば実際に歩いたり走ったりしてもよいと思いますが、うさぎ部屋はさほど広くないので「くつくつあるけ」のレッスンでは いつもフロアタム(床置きのたいこ)を使います。

最初は生徒さんと向き合って座り、絵本を読みながらフロアタムを叩きます。
次のステップとして、フロアタムは生徒さんに任せ、私は即興でピアノを合わせていきます。
さらに、それぞれのリズムで即時反応へと応用していく事も可能です。

絵本の中では、ぴょーん!と “くつくつ” が飛び上がったあと、ごろん!と転んでしまうところがあるのですが、ここなどは即時反応にうってつけのページです。

転んでしまった “くつくつ” は、ちゃんと自分でおきあがり、そして疲れて寝てしまいます。
ここで、おやすみなさいの音楽を弾いて終わることもあります。

絵本をレッスンに活用する利点のひとつは、この“おしまい”の区切りがつけやすく、同時にレッスンの中での切り替えが行いやすい事にあります。

おやすみなさいのシーン、ぐ〜ぐ〜す〜す〜に合わせて、ある生徒さんはフロアタムの表面をマレットでやさしく擦って音を出しました。
なんて素敵な表現! 誰が教えるわけでもなく、指示するわけでもない。
私と子ども達の間にあるのは言葉ではなく、その瞬間に生まれた “音” であり “音楽” です。
こういう時間があるから、この仕事は本当に魅力的な仕事だなあ!と幸せに思います。


「くつくつあるけ」もしかして、リトミックのために描かれたんじゃないかと思うくらい(そんな訳はないのですが)レッスンにぴったりな絵本です。

ブクログ本棚にも入れておきました。
http://booklog.jp/users/usagisennsei

教室で使っているフロアタムなど、うさぎ部屋のたいこ達についてはこちら。
http://kousagiblog.sblo.jp/article/31005601.html
posted by kaorico at 11:03| 絵本でレッスン

絵本でレッスン プロローグ

こうさぎ達が小さい頃、絵本がとても好きでした。(今も、好きですが)

ようやく歩き始めた頃から、朝ひとり起き出しては まだ寝ている私の枕元に絵本を持ってきて「お、お、」(読んで)とせがんできた事をよく覚えています。

歌の絵本などは大変でした。
ページをめくるごとに1曲歌わなければならず(しかもフルコーラス!)寝起きで眠いわ声は出ないわ、間違うと こうさぎに怒られるわで…今となっては懐かしい思い出です。

歌の絵本でなくても、ページをめくると そこに “音楽” のある絵本がたくさんある事に気がつきます。

リズム、強弱、テンポ感、色彩… これは面白いぞと思って、当初ボランティアで読み聞かせをしていた中で、絵本に音楽をつけてみた事が始まりでした。
ボランティアの読み聞かせはレクリエーションだったり、ショーだったり…でもここで目的を明確にすればレッスンにも活用できると思いました。

今では2〜4歳児さんくらいのレッスンで、絵本をよく使っています。
先日ブログに書いた “体験レッスン” でも、小さいお子さんの体験レッスンの場合は ほぼ必ず絵本を使います。

お母様方から
「こんな風に読むことができるんですね!」
「わあ、面白い!」
そう言っていただく事が多く、子ども達は「もう一度」とリクエストしてくれる事が多いです。
わたし自身が楽しませて頂いているところも大きいです。


レッスンのネタバレ(?)になってしまいますが、少しづつご紹介していきたいと思います。では、のちほど。。
posted by kaorico at 10:35| 絵本でレッスン